チーズに合わせるお酒は、ワインだけではありません。日本酒も非常によく合います。むしろナガハマ88では、チーズにはワインより日本酒のほうが自然につながることが多いと考えています。
もちろん、ワインとチーズが合わないという話ではありません。白カビチーズに軽い白ワインがきれいに重なることもあれば、熟成したハードチーズと赤ワインがうまくいくこともあります。
それでも、旨味と塩気を持つ熟成チーズに、味わいのある純米酒を合わせたときの収まり方は、ワインとは少し違います。
チーズを食べたあとに、酒の味が途切れない。チーズの塩気だけが残らず、酒の旨味の中へ続いていく。とくに、熟成したチーズと温めた純米酒を合わせたときに、その感覚がはっきり現れます。
なぜそうなるのでしょうか。
調べていくと、単に「どちらも発酵食品だから」という説明より、もう少し面白い構図が見えてきました。
先に答え|なぜチーズに日本酒が合うのか
熟成チーズと日本酒が合う理由は、大きく三つあると考えています。
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どちらも、タンパク質の分解によって味に厚みが生まれている
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日本酒の旨味と酸が、チーズの塩気や熟成した味を受け止める
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日本酒は冷酒から燗まで、温度によってチーズとの組み合わせを調整できる
ただし、よくいわれる「発酵食品同士なので、うま味の相乗効果が起きる」という説明は、少し雑です。
私たちが感じている相性の中心は、劇的なうま味の増幅ではありません。チーズの味を日本酒が受け取り、そのまま余韻を伸ばしていくこと。この記事では、この感覚を「旨味の連続性」と呼ぶことにします。
共通しているのは、「発酵」よりも分解の履歴
チーズと日本酒は、原料も造り方もまったく違います。チーズは乳から造られ、日本酒は米から造られます。
それでも、味がつくられていく過程には、ひとつ大きな共通点があります。どちらも、原料に含まれるタンパク質が分解されながら、味が形づくられていくことです。
チーズは熟成する間に、乳のタンパク質が、凝乳酵素、乳酸菌、カビなどの働きによって少しずつ分解されます。そこからペプチドや遊離アミノ酸が生まれ、旨味だけでなく、香り、苦味、食感、余韻にも関わっていきます。
熟成期間が長ければ必ず旨味が強くなる、という単純な関係ではありません。それでも、タンパク質の分解は、熟成チーズの味を形づくる中心的な反応です。
日本酒でも、麹が作る酵素によって、蒸した米のタンパク質が分解されます。そこから生じたアミノ酸や小さなペプチドの一部が酒に移り、日本酒の味の幅や厚みに関わります。日本酒には「アミノ酸度」という分析値があるほどで、アミノ酸は造り手が日常的に意識している味の要素です。
ここで重要なのは、チーズと日本酒に、同じ成分が同じ量だけ入っているということではありません。共通しているのは、タンパク質がほどかれ、その過程で味が複雑になっていることです。
この「味ができるまでの履歴の近さ」が、両者をつなぐ土台になっていると考えています。
塩気と旨味の強いチーズを食べたあと、酒の側が軽すぎると、チーズの味だけが口の中に取り残されます。一方、酒にも旨味と酸があると、チーズの味を受け取り、その先へ運ぶことができます。
そこに旨味の連続性が生まれ、チーズの味が酒の中へ伸びていくのだと思います。
では、チーズと日本酒の旨味が重なることで、本当に「うま味の相乗効果」が起きているのでしょうか。
「うま味の相乗効果だから」という説明だけでは足りない
うま味の相乗効果としてよく知られているのは、グルタミン酸のようなアミノ酸系のうま味成分と、イノシン酸やグアニル酸のような核酸系の成分を組み合わせたときに、うま味が強く感じられる現象です。
昆布と鰹節。昆布と干し椎茸。日本の出汁は、この組み合わせを巧みに利用しています。
研究では、グルタミン酸がうま味受容体に結合したところへイノシン酸などが加わることで、受容体の反応が安定し、うま味をより強く感じやすくなる仕組みが示されています。
つまり、単なる一足す一ではありません。一方が味を出し、もう一方がその反応を長く留める。いわば、片方が扉を閉じ、もう片方が外から留め金をかけるような関係です。
では、チーズと日本酒にも同じ関係があるのでしょうか。
現時点では、はっきりとはわかりません。チーズと日本酒を実際に組み合わせ、グルタミン酸や核酸系成分の量と、口の中で感じるうま味を直接調べた研究は、今回確認した範囲では見つかりませんでした。
ただし、科学的に「相乗効果」と呼べるかどうかと、実際に両者が心地よくつながるかどうかは別問題です。
チーズと日本酒を合わせたときに感じるのは、昆布と鰹節のように、うま味が急に何倍にも膨らむ感覚ではありません。チーズの旨味が酒の旨味へ渡り、余韻が切れずに続いていく感覚です。
この組み合わせの核心は、うま味を大きくすることよりも、うま味を途切れさせないことにあると思います。
「発酵食品同士だから合う」のではなく、味の受け渡しが成立するから合う。
この見方を持つと、チーズに合わせる日本酒を選ぶ基準も少し変わります。単に味の濃い酒を選べばよいのではありません。チーズから渡された味を受け止め、次へ運べるだけの旨味、酸、余韻が必要です。
相乗効果は、ほんのひとつまみで起こるかもしれない
チーズと日本酒だけでは、古典的な意味でのうま味の相乗効果が成立しているかはわかりません。
では、核酸系のうま味を少し足したらどうなるでしょうか。
チーズを使った料理では、肉や魚介、きのこ、出汁などとの組み合わせは昔から当たり前に行われています。チーズのグルタミン酸に、イノシン酸やグアニル酸を重ねる。料理として考えれば、特別に新しい話ではありません。
ただ、料理を一皿つくるとなると、チーズと日本酒をそのまま合わせる手軽さは失われます。
そこで、削り節をほんのひとつまみ。
チーズの遊離グルタミン酸に、削り節のイノシン酸が加われば、理屈のうえでは、うま味の相乗効果を狙えます。干し椎茸の粉末や出汁を少量使うなら、グアニル酸を足すこともできます。
チーズと酒の二者だけでは少し足りなかった組み合わせが、ほんのひとつまみでつながるかもしれない。
酒を次々と替えるだけでなく、二者の間に何を少しだけ置くかを考える。気軽に試せる、面白い味変だと思います。
青カビチーズは、酒の味まで変えているのか
個人的に日本酒との相性にもっとも確信を持っているのが青カビチーズです。
単に味が強いから、強い酒を合わせればよいというだけではありません。青カビチーズには、もう少し興味深い働きがあるようです。
味の世界には、「コク味」と呼ばれる感覚があります。
ここでいうコク味は、日常語の「濃厚」「脂が多い」「味が濃い」とは少し異なります。ややこしいですが、コク味に関係するγ-グルタミルペプチドなどの成分は、それ自体が強い味を持つのではなく、周囲にある甘味、塩味、うま味を強く、厚く、長く感じさせるとされています。
各種のチーズを分析した研究では、分析対象のなかで、青カビタイプのチーズから特に多くのγ-グルタミルペプチドが検出されました。青カビチーズの厚みと長い余韻を考えるうえで、面白い手がかりになります。
青カビチーズが周囲の味を強く感じさせるのであれば、合わせた酒のよい部分も、気になる部分も、普段より前に出ると考えられます。
つまり、青カビチーズには「強い酒」が必要なのではなく、強く見せられても崩れない酒が必要なのかもしれません。
旨味、酸、熟成香がばらばらではなく、ひとつの味としてまとまっている酒。温めたときに香りだけが飛び出さず、味がふくらむ酒。
青カビチーズに、「梅津の生酛」のような熟成純米酒が滅法よく合うと思いますが、その経験則を考えるための、かなり面白い補助線になっています。
そして、もしチーズが酒の見え方を変えるのであれば、酒の側も姿を変えられるほうが有利です。
そこで重要になるのが、日本酒の温度です。
日本酒は、チーズに合わせて姿を変えられる
ワインにも適した提供温度があり、温度が変われば香りや味も変化します。
ただ、日本酒は同じ一本を、冷酒、常温、ぬる燗、上燗、熱燗と、かなり広い温度帯で楽しめます。
これはチーズに合わせるうえで、非常に大きな強みです。酒を変えなくても、温度を変えるだけでペアリングを調整できるからです。
冷たい日本酒は輪郭が締まり、酸や辛さをはっきり感じやすくなります。チーズによっては、その硬さが脂や塩気と別々に感じられ、酒とチーズが口の中で並んだまま、ひとつにならないことがあります。
少し温めると、酒の香りと旨味が開き、味の当たりがやわらかくなります。すると、チーズの脂、塩気、熟成した旨味が、酒の味の中へ入りやすくなる。
温めた日本酒が、チーズの脂を物理的に溶かしているとまではいえません。変わっているのは、香り、甘味、酸味、旨味、アルコールの感じ方を含めた、組み合わせ全体の印象です。
熟成したハードチーズや青カビチーズには、冷酒よりも40〜50℃程度の燗のほうが、味が自然につながることが多くあります。
ここから考えると、燗は単に日本酒を温める行為ではありません。
チーズに近づくように、酒の形を変える操作だといえます。
チーズが若く軽やかなら、酒も低い温度で輪郭を残す。チーズが熟成し、味が厚くなれば、酒の温度も上げて旨味を開く。
日本酒は、一本の中に複数のペアリング候補を持っています。それが、チーズに合わせるうえでの、日本酒ならではの強みだと考えています。
ただし、温度を上げれば必ず合うわけではありません。温めることで、酒の気になる香りまで強く出ることがあるからです。
温度で日本酒の表情がどう変わるかは、夏にこそお燗|温度でひらく日本酒の味わいで詳しく書いています。燗は寒い日のためのものではなく、その酒の味を開くための手段です。チーズに合わせるときも、考え方は同じです。
合わないときは、「似ている香り」を疑う
ペアリングでは、共通する香りを持つもの同士は合いやすい、といわれることがあります。たしかに、同じ方向の香りがきれいにつながる場合はあります。
しかし、似た香りはいつも味方になるわけではありません。
単体では目立たなかった香りが、同じ方向の香りと重なることで、急に前へ出てくることがあります。
たとえば、にごり酒とシェーヴルを合わせたとき、単体では気にならなかった山羊乳らしい香りが強く感じられる。あるいは、ウォッシュタイプのラングルと日本酒を合わせたとき、豆や発酵を思わせる香りが重なり、味のよい部分よりも匂いが前に出る。
どちらも、チーズや酒が悪いわけではありません。似た方向の香りが、調和ではなく増幅として働いたのだと考えています。
もちろん、そのクセを魅力と感じる人にとっては、これはこれで堪らないペアリングです。そういうクセを愛する“変態さん”も、当店では大歓迎です。
世界各地のレシピを分析した研究では、北米や西欧の料理では共通する香気成分を持つ食材が組み合わされやすいのに対し、東アジアの料理では、むしろ共通点の少ない食材が組み合わされる傾向が示されています。
この分析は、飲みものとのペアリングを対象としたものではありません。それでも、香りの共通点をペアリングの唯一の基準にしないほうがよさそうだ、という示唆は得られます。
要するに、似た要素を探すだけではなく、気になる部分を重ねないことも同じくらい重要です。
では逆に、香りの方向が自然につながるのは、どんな組み合わせでしょうか。
私たちの一押しは、熟成したチーズと熟成した日本酒です。
熟成した酒と熟成したチーズ|熟成したもの同士は、同じ言葉を話しやすい
長く熟成した日本酒には、若い酒にはなかった甘く香ばしい香りが現れることがあります。
カラメル、黒糖、蜂蜜、ナッツ、醤油、乾燥した果実。熟成の条件によって現れ方は異なりますが、その香りに関係する代表的な成分のひとつがソトロンです。
長期熟成酒の研究では、ソトロンが香りとして感じられる濃度を超え、熟成香に大きく関与していることが示されています。
もちろん、熟成酒と書かれていれば、どの酒にも同じ香りがあるわけではありません。熟成期間、温度、酒の成分、容器によって、変化の仕方は異なります。
それでも、熟成した酒には、若い酒とは違う香りの層が生まれます。
チーズも同じです。熟成が進むと、乳の甘さだけではなく、ナッツ、土、肉、きのこ、醤油、出汁のような複雑な香りが現れます。
原料も製法も違うのに、熟成が進んだ先で、似た言葉を話し始めることがあります。
熟成したチーズと熟成した日本酒が合いやすいのは、単に「古いもの同士」だからではありません。熟成によって増えた香りと味の語彙が重なりやすいからだと思います。
ここで、ひとつ体験談を。
ある日、同じブルーチーズに、軽いテーブルワインと熟成純米酒を合わせて比べたことがあります。
ワインでは、チーズの気になる香りが前に出て、おいしい部分が覆われるように感じられました。熟成純米酒に変えると、チーズの塩気、旨味、熟成香が酒の中へつながり、余韻が途切れませんでした。
もちろん、これはすべてのワインと日本酒に当てはまる結論ではありません。それでも、同じチーズに対して、酒を変えただけで味の見え方が大きく変わったことは、強く記憶に残っています。
今回入荷した5種と、合わせ方の出発点
ここまでの話を、記事執筆時点である2026年7月に入荷した5種類に当てはめてみます。すべてを試し終えたわけではないので、実際に確認できた組み合わせと、チーズの性格から考えた出発点が混在しています。悪しからず。
Blue Stilton
イギリス/牛乳/青カビタイプ
濃厚な旨味と塩気、青カビの心地よい刺激。その奥に、ほのかな甘味が残ります。
今回の5種類のなかで、もっとも自信を持って日本酒をすすめられるチーズです。
合わせるのは、熟成させた生酛系の純米酒。まず45〜50℃を目安に燗をつけます。酒が崩れなければ、さらに温度を上げてもよいでしょう。
青カビの味を力で押し返すのではなく、その厚みを受け止められるだけの旨味と酸、熟成香を持つ酒を選びます。
鳥取県・梅津酒造の「梅津の生酛」など、熟成タイプを合わせてみてください。
Pecorino Moliterno
イタリア・サルデーニャ/羊乳/ハードタイプ
羊乳らしいコクがありながら、香りのクセは穏やか。やさしいミルクの甘味と、熟成した旨味が広がります。旨味と酸を持つ純米酒を、常温からぬる燗で。
薄く切ってそのまま食べる場合は、酒を45℃前後まで上げると、羊乳の甘味と酒の旨味がつながりやすくなると思います。
パスタやサラダに削る場合は、削り節や干し椎茸の出汁を料理に加えることで、核酸系のうま味を含めた三者のペアリングも試せます。
Roccolino al Tartufo
イタリア/牛乳/トリュフ入り
まろやかなチーズのコクに、サマートリュフの香りが広がります。
このチーズでは、味の強さよりも、香りの重なり方が重要です。
強い熟成香や発酵香を持つ酒を合わせると、トリュフの土っぽい香りと重なりすぎる可能性があります。
まずは香りが穏やかで、酸と旨味のバランスがよい純米酒を、常温から40℃前後で。
トリュフの香りを強めるのではなく、チーズのコクの中へ戻してくれる酒が合うと思います。
Lingot d’Argental
フランス・リヨン近郊/牛乳/白カビタイプ
ダブルクリームの白カビチーズ。ミルキーで、きめ細かくなめらか。室温に戻すと、中からとろりとほどけます。このタイプは、酒まで重くすると、脂と甘味が口に長く残る可能性があります。
熟成香の強い酒よりも、軽快な酸を持つ純米酒や純米吟醸を、常温から低めの燗で。発泡性のある日本酒も候補です。
チーズの脂に同じ重さを重ねるのではなく、酸と軽さで輪郭をつくる組み合わせです。
Mimolette Bio Jeune
フランス・ノルマンディー/オーガニック牛乳/ハードタイプ
6か月熟成の若いミモレットです。
軽やかでフルーティーな印象がありながら、噛むとしっかりした旨味が出てきます。長期熟成のミモレットほど味が凝縮していませんが、お味噌を思わせる深みのある旨味も楽しめます。
若いミモレットの軽やかさを生かすなら、軽快な純米酒を常温から少し低めの温度で。味噌を思わせる深い旨味を拾うなら、熟成香が強すぎない純米酒を40℃前後で合わせます。
同じチーズの「若さ」と「熟成感」のどちらを見るかで、酒と温度を変えられるタイプです。
家で試すなら、酒を変える前に温度を変える
家で試すときに、何本もの日本酒を用意する必要はありません。まずは一本の酒を、温度だけ変えて比べてみてください。
チーズは冷蔵庫から出して少し置きます。中心まで完全に室温へ戻す必要はありません。表面の硬さがゆるみ、香りが少し開いたところから始めます。
酒は、まず常温。次に40℃前後。熟成したハードチーズやブルーチーズなら、最後に50℃前後まで上げてみます。
酒を変えずに温度だけを変えると、そのチーズに必要なのが別の銘柄なのか、酒の開き方なのかを判断しやすくなります。
チーズは味の穏やかなものから食べます。白カビ、若いハード、熟成ハード、ウォッシュ、ブルーという順番にすると、違いがわかりやすくなります。
合わないときは、別の食材を足して隠そうとする前に、温度を変えます。それでも合わなければ、香りの方向が違う酒へ変えます。
この順番だけで、ペアリングの失敗はかなり整理しやすくなると思います。
まとめ|チーズの味を増やすのではなく、先へ運ぶ
チーズと日本酒が合うのは、どちらも発酵食品だからというだけではありません。
チーズの熟成と日本酒の醸造では、原料のタンパク質が分解され、アミノ酸やペプチドが味の厚みをつくっています。両者は同じ味を持っているというより、味がつくられてきた履歴が近い。
そのため、チーズの旨味を、日本酒の旨味が受け取りやすいのだと考えています。
よくいわれる「うま味の相乗効果」が、チーズと日本酒の間でどの程度起きているかは、現時点ではわかりません。
しかし、私たちが求めているのは、うま味を劇的に増やすことではありません。チーズの味を途中で切らず、日本酒の中へ渡し、その先へ運ぶことです。
青カビチーズでは、コク味に関係する成分が、チーズ自体の味だけでなく、酒の味まで強く見せている可能性があります。
熟成チーズと熟成純米酒では、熟成によって増えた香りと味の語彙が重なります。そして日本酒は、温度を動かすことで、チーズに合わせて自分の形を変えることができます。
ナガハマ88が、チーズに日本酒をすすめる理由はここにあります。
ワインの代わりとして日本酒を置くのではありません。チーズの味を、より長く、より深く味わうために日本酒を置きます。
とくに熟成チーズには、旨味と酸を持つ純米酒を、燗で。
チーズの隣には、まず日本酒を置いてみてください。
よくある質問
チーズに合う日本酒は、ラベルのどこを見れば選べますか?
「純米」「生酛」「山廃」「熟成」といった表記が手がかりになります。
ただし、表記だけで相性が決まるわけではありません。
最初は、味わいのある純米酒、酸を持つ酒、燗に向くと説明されている酒を選ぶと試しやすくなります。
チーズに合わせる燗は何度から始めればよいですか?
まず40℃前後から始めます。
熟成ハードやブルーチーズには、45〜50℃程度まで上げると、旨味がつながりやすくなることがあります。白カビや若いチーズは、常温から40℃程度までで試すと、繊細な香りを残しやすくなります。
燗にすると、チーズの脂が流れやすくなりますか?
冷酒よりも燗のほうが、チーズの脂と酒が別々に残りにくいと感じます。
酒の香り、旨味、酸、甘味、口当たりが温度によって変わり、組み合わせ全体がなめらかに感じられるためだと思います。
どんなチーズでも日本酒に合いますか?
すべての組み合わせが合うわけではありません。
酒とチーズの発酵香、乳酸香、動物的な香りなどが同じ方向に重なると、気になる香りが強く感じられることがあります。
合わないときは、まず酒の温度を変えます。それでも難しければ、香りの方向が違う酒に変更してみてください。
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Blue Stilton(ブルー・スティルトン) — イギリス/牛乳。青カビタイプ。濃厚なコクと青カビのキレ、奥にほのかな甘味。店頭・オンラインストア
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Pecorino Moliterno(ペコリーノ・モリテルノ) — イタリア・サルデーニャ/羊乳。ハードタイプ。羊乳のコクとやさしいミルクの甘味。クセは穏やか。店頭・オンラインストア
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Roccolino al Tartufo(ロッコリーノ・アル・タルトゥーフォ) — イタリア/牛乳。サマートリュフを合わせたチーズ。まろやかなコクに豊かな香り。店頭・オンラインストア
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Lingot d’Argental(ランゴ・ダルジャンタル) — フランス・リヨン近郊/牛乳。ダブルクリームの白カビタイプ。店頭・オンラインストア
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Mimolette Bio Jeune(ミモレット・ビオ・ジュンヌ) — フランス・ノルマンディー/オーガニック牛乳。6か月熟成のハードタイプ。店頭・オンラインストア
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梅津の生酛(梅津酒造・鳥取県) — 生酛造りの純米酒。熟成タイプと生原酒があり、熟成タイプは燗で表情が出ます。店頭・オンラインストア
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熱燗チロリ 0.8合 — 家で燗をつけるための道具。鍋の湯に沈めて使います。店頭・オンラインストア
お酒は20歳になってから。適量を、おいしく楽しみましょう。